任意売却を余儀なくされる状況で、債務者が金融機関と相対で交渉を進める場合があります。
ご親族等で売買を希望する場合に多く、この際に一番多く頂く相談が抵当権の抹消価格に関してです。

  • 購入希望価格を提示したけど全額返済以外は受け付けられないと言われた。
  • 金融機関から提示のあった抹消合意価格が近隣相場より大幅に高い。

専門家へ依頼した事例をご紹介致します。

【経緯】

建設業を営む父が所有する土地へ息子が2世帯住宅の建設を希望。事業借入が地元金融機関からあり、父名義の土地に建設するには建物の担保提供が条件となり承諾して無担保にて建設。
しかし竣工から数年が経過した頃、不景気の煽りを受け会社が倒産、程なく父も病気を患い他界。相続登記を行っていなかったため、金融機関が代位で相続登記を行い不動産競売申立を行う。

【依頼までの流れ】

父の負債を回避するため相続放棄を申請して裁判所に受理される。
土地は事業借入の連帯保証人になっていた兄弟が単独で相続。
土地と担保提供した建物の買戻しを申し出るが金融機関の提示価格と希望価格に大きな乖離が生じる。
当該物件は住宅と農地が混在するエリアに位置しており取引事例が少ない。

購入希望価格は準備できる可能性がある上限の1,000万円を提示。
これは土地建物の固定資産評価証明の倍額相当。

これに対して金融機関から提示のあった価格は1,500万円であった。
この根拠は事業貸出額に対した割合から算出してるとの回答。

【依頼後の流れ】

結果:土地建物の固定資産評価証明相当額とほぼ同額で金融機関の合意に取り付ける事に成功。
ポイントは利害関係にない客観性と価格の整合性
利害関係が対立する債権者・債務者では価格の客観性を保つ事が困難です。
客観性を保つためには利害関係にない第三者が有効となりますが、根拠なき価格では意味がありません。
特に過去の取引事例が少ないエリアでは、市場流通性及び物件特性や、公の鑑定評価に基づいた整合性ある価格算出が重要となります。

この他にも残債務に対する計画や対応を前提とする金融機関も少なくないので、あらゆる状況で対応出来る専門家チームの組成により結果が大きく変わります